■12・17(土)横浜文化体育館(15:00)「Winter's Soleil」

■第7試合 〜藤崎&沢近タッグ復活戦
藤崎藍/沢近かれん vs キャプテンイナバ/カリビアン・フィズ


 DIA-J時代に沢近かれんと藤崎藍が組んだタッグユニット「スターダスト」。DIA-J最終戦となった2004年12月25日新木場大会での対ミヤモトヨーコ・妖精團長ロゼ戦を最後に、団体の休止とともにタッグも活動停止した。

 その後、沢近は国内で戦うも膝の故障で新生DIA開幕戦に間に合わず。一方藤崎は一時期は引退も考えたが、海外へ武者修行(プロレスとモデル業)を敢行。帰国後は上位陣との試合でも遜色ない試合をした。11月には沢近も復帰。しかし「タッグ復帰は試合慣れしてから」と表明。タッグ復帰初戦は横浜大会となった。そして、くしくも1年前のこの場所で、2人はシングルで対決していた。

 そんな彼女たちのタッグ復活戦。その相手となるのは、11・15大会で沢近が指名した、キャプテンイナバと突然復活したカリビアン・フィズの、カリビアン・パイレーツ組。沢近はともかく藤崎はキャプテン・イナバとはタッグで数試合、フィズにいたっては初めての対戦となる。ちなみに藤崎とフィズとの身長差は32cm。勝負云々と言うより試合になるかどうかも興味となりそうである。

 まず最初に、イナバとフィズのカリビアン・パイレーツが入場。そして彼女たちがリングインすると、場内が暗転する。
 紫や青のレーザー光線が放たれる中、流れてきたのはマドンナの最新曲「Hung Up」。70年代ディスコ風のリズムに合わせて、朝川アヤメリングアナがコールする。

「東洋のプリマドンナがいざ横浜のリングに降臨! Orienntal Diva(オリエンタル・ディーヴァ)沢近かれんと藤崎藍、今、復活の時来る!」

 コール後に噴出したスモークの中から紫の着物を纏った藤崎とエメラルドグリーンの着物を纏った沢近が登場。沢近はトレードマークのショートヘアを捨て髪を伸ばしているとの事。リズムに合わせてモデルの如く入場する2人。話によればこの入場はビジュアルパフォーマーを目指す藤崎の発案とか。

 リング上でまず藤崎がコール。紫の着物をイナバ、フィズの目の前に脱ぎ、タッグ用にと新調した青のセパレートを露わにし、イナバやフィズの前に胸を強調するかのように挑発。続く沢近は紫をベースにラインを豹柄にしたセパレートを披露。イナバやフィズを前にセクシーなポーズを見せる。

 そんな挑発も、ベテランらしく軽くいなすCパイレーツ。
 新鮮な空気と緊張感のなか、試合開始のゴングが鳴る!


復活の藤崎&沢近組
その名は「Orienntal Diva」、Cパイレーツとタッグ勝負!


 試合開始と同時に、まずカリビアン・パイレーツ(以下C・P)はイナバが先発。対するオリエンタル・ディーヴァ(以下O・D)は、藤崎を抑えて、沢近が先発を買って出る。
 ベテランらしくお互いを探るようにリングに円を描くように回って見合うふたり。
 まずは組み付くが、1回離れる。
 そしてもう1回組み付くと同時に、イナバが腕を取ってひねりあげる。
 しかし沢近も切り返し、逆に腕をひねるや蹴り上げる!
 そして藤崎にタッチするや、イナバの両手を2人で取って、同時に腕をひねりあげ攻撃。まずはタッグの息を確かめる、という動きを見せる。

 その後、今度は藤崎が珍しく関節技でじっくりイナバの腕を攻撃。イナバに対してもねちっこく攻め込み、地力の成長をうかがわせる。
 しかしロープに振ったところで、イナバがカウンターのドロップキック! そう簡単には調子づかせない、とばかりにフィズに交代する。
 ここで飛び出したフィズが、いきなり背の高い藤崎の顎を打ち抜くようにパンチを連発! さらにロープに振ってから、アームホイップで藤崎を叩きつける。
 藤崎も打撃で反撃しようとするが、いきなりの顔面攻撃でやや冷静さを失ったのか、フィズのスピードにかわされ有効打が決まらない。
 さらに、コーナーを使っての三角飛び式ニールキックなどで攻め込まれ、ダウンする藤崎。
 素早くフィズが押さえ込むが、ここで沢近がカットに入る。
 するとイナバも飛び出し、沢近にドロップキック!
 続いてフィズも藤崎を場外へ放り出すや、イナバが追って沢近と藤崎を捕らえる。
 そこへ、フィズがコーナーに駆け上がり、コーナーから場外へのトペ・コンヒーロ!!
 飛距離のある場外弾が華麗に決まり、C・Pが一転、ペースを握った。

 ここからイナバも、スピードある空中殺法で藤崎を翻弄。9分過ぎにはイナバが藤崎にカリビアンスペシャル3号(スワンダイブ式スイングDDT)を決めるが、これはカウント2.5で何とか跳ね返す。
 それでもC・Pが優勢のまま、試合は10分を経過する。

 10分過ぎ、藤崎がなんとかイナバに落差のあるバックドロップを決め、沢近にタッチ。
 ここで沢近が、イナバを捕らえるやフロントスープレックス、続いてダブルアームスープレックス、最後はキャプチュード、と華麗なスープレックス連打!
 イナバをフォールしたところでフィズがカットに入るが、そのフィズの動きも冷静に捕らえるや、DDTで迎撃!
 ベテランらしい冷静な動きで、沢近が一気に流れを奪いにかかる。

 それでもC・Pはここで、イナバが沢近を捕らえて背後からのドロップキック。続いて、対角線上のコーナーに登るや、一気にサンドイッチ式ミサイルキック!
 あくまで流れは渡さない、とばかりに沢近をダウンさせ、ダメージの大きいイナバがフィズに交代!
 しかし、沢近も突進してきたフィズを捕らえ、カウンター気味にエクスプロイダー!
 沢近も倒れこむように藤崎に交代し、リング上は藤崎とフィズとなる。

 ここで、前半戦ではフィズのテクニックとスピードに振り回された藤崎が、お返しとばかりに強烈なラリアート! 打ち下ろすように決まった強烈な一撃で、フィズが1回転して舞い上がり、マットに叩きつけられる。
 観客からも大きなどよめきが起こるなか、藤崎が観客にアピール。
 そこにイナバがカットに入るが、読んでいた藤崎、イナバをカウンターキックで迎撃するや、強烈な延髄斬り!! これでイナバが場外へと転げ落ちる。
 O・Dに大チャンスが訪れる中、藤崎がフィズが肩車して担ぎ上げると同時に、沢近がコーナーへ登る。
 そして沢近が飛び込んで、落差のある合体式ジャンピングネックブリーカードロップ! これが新合体必殺技、「グロリアス・バレー」!

 すぐさま藤崎が押さえ込み、カットに戻ろうとするイナバを沢近が封じるなか、カウント1、2………3!!

 最後は、勝機を逃さずキッチリと決めたO・Dが逆転勝利。タッグチーム同士らしい息のあった攻防戦を制してみせた。


▼30分1本勝負


 

藤崎藍
沢近かれん


16分39秒
グロリアス・バレー

キャプテンイナバ
カリビアン・フィズ

 


■試合後のコメント
 試合後、レフェリーから勝ち名乗りを受けた後すぐにリングを降りた2人。
 控え室でコメントを出した。
沢近かれん 「本当はマイクを取って何かアピールしたかったけど、メインの玲奈や清美が霞むような事はしたくはなかったしね。ま、メインが取れたらアピールはします。怪我から復帰してからは極秘でトレーニングをやったり、その後は海外で合宿した甲斐がありました。今日はグロリアス・バレーは私がやったけど、場外に向かってやるときは私が担いで、あとは藍ちゃんに任せるから」
藤崎藍 「それはちょっと・・・。あれって見た目以上に膝に来るからちょっと厳しいですけど・・・。ま、オリエンタル・ディーヴァをDIAどころかこの業界に広めたいですね」
沢近かれん 「それって」
藤崎藍 「海外進出ですよ。まずは日本でトップになって海外進出!それには何らかの箔を着けないと。アジアヘビータッグとかね」
記者から「H・L・ロゼとスラッシャーニタが巨乳選手つぶしを企ているが」の問いに
藤崎藍 「あんまり興味がないんだよね。どうぞやってください、って感じ。ま、最後の最後にNANAさんとタッグでやるのも1つの方法だと思うけど」
沢近かれん 「あの〜、一応、私は・・・」
藤崎藍 「え?」
沢近かれん 「藍ちゃんほどではないけど、一応私だって巨乳の部類ではないのかな・・・。って」
藤崎藍 「かれんさん・・・。ま、清美さんや紗枝、それにリンドラが大変な状況になったときに考えましょう。」

 一方、意外とサバサバと引き上げてきたC・パイレーツのふたり。
Cイナバ  「行けると思ってたんだけどなあ…」
C・フィズ 「ゴメン…」
Cイナバ  「沢近の上手さに、藤崎のパワー、いいタッグなんじゃないの? しかも藤崎が成長しているのは明らかだし。今までなら、1度挑発しておけば最後だって分断できたハズなんだけど、冷静になっていたからね。厄介だね。本当(苦笑)」
C・フィズ 「正攻法だけじゃダメかもナ」
Cイナバ  「そうかもな…ま、次までに考えておくよ。面白い相手が増えたと思えばいいさ」

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※試合前、試合後のコメントなどで、ノーズフライトさん(藤崎&沢近PL)の協力をいただいています。
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