■11・15(火)東京clubATOM(19:00)「Esquisse I」

■第4試合
藤崎藍/水瀬神奈 vs マジカルNANA/空白いずみ


それはアイドル世代抗争?

 10月、突然アイドル王者?PPiD王座を勝手に立ち上げた空白いずみ。3カウント後に1コーラス歌うと勝ち、という謎ルールでいずみちゃんワールドを展開している。
 そんな空白が、魔女っ娘路線を展開するうえ、大日本女児塾に移籍したNANAとのタッグで登場。らぶ☆ぱーで時代を築いたこの強敵に挑むは、路線は違うがともに若手アイドル系と言える、藤崎藍と水瀬神奈。
 上を狙いたい若手ふたりが、先輩相手にどう挑むか?

 試合開始直後、まず先制したのは若手タッグ。
 体格に優る藤崎がNANAをラリアートで吹き飛ばすや、続いて空白もロープへホイップ。そして水瀬が駆け込み串刺し式ドロップキックをのど元に打ち込む。
 空白も続くダブルドロップキックはかわして、藤崎&水瀬にフェイントで目潰し。とてもアイドルとは思えない反撃から、NANAが連続ドロップキックをふたりに決めてみせた。
 しかし試合はその後も、藤崎がNANAをアルゼンチンバックブリーカーに担いだところに水瀬がミサイルキック、など初タッグとは思えない連携を見せる若手タッグが積極的に試合をリード。
 対するNANAと空白も要所ではきっちり反撃。8分過ぎには空白が場外プランチャで藤崎&水瀬をまとめて倒すと、続けてNANAも場外に舞い降り、観客を沸かせてみせる。

 10分を過ぎても動きの落ちない若手タッグ、13分過ぎには藤崎がNANAを場外へ分断したところで、水瀬が空白にフェイタルアロー(コーナーからコーナーへのミサイルキック)からムーンサルトプレス、と必殺のフルコース! 勝負あったか、と思われたが、NANAが必死に戻ってギリギリでカットする。
 続けてNANAが水瀬、藤崎を連続NANA☆カッターで沈めてどうにか盛り返すが、空白はダウンしたまま動けない。
 NANA、藤崎が揃ってコーナーに戻り、ダウンしているパートナーに声援を飛ばす。それに合わせて、観客からも空白と水瀬への大きなコールが発生!
 ほとんど同時に起き上がった両者、水瀬がドロップキックを放つが空白がかわしてDDT!
 ところが、水瀬が意地で跳ね起きるや、こだわりの高いドロップキックで空白の顔面を撃ち抜く!!
 そして水瀬が倒れこみながら、藤崎にタッチ!
 待ってました、と飛び込んだ藤崎にNANAが素早く飛びつくが、なんと藤崎は抱え上げるや、一気に小町クラッシュ!!
 ダウンしたNANAが場外へ転がり落ちるのを、水瀬が追う。
 そして藤崎がフィニッシュをアピールするや、空白をアルゼンチンバックブリーカーの体勢に抱え上げ、ナイアガラドライバーのように叩きつける! 必殺・ファイナルイリュージョン!!
 そのまま押さえ込み、カウント……3!!
 藤崎&水瀬の若手タッグが、堂々の試合運びで、NANA&空白の実力派アイドルタッグから勝利を挙げてみせた。


▼30分1本勝負


 

藤崎藍
水瀬神奈


17分14秒
ファイナルイリュージョン

マジカルNANA
空白いずみ

 


■試合後のコメント
 若手タッグにまさかの負けを喫したアイドルタッグ。頭を押さえながら空白が花道を引き上げる。
空白いずみ 「なんて非常識な技ですぅ〜」
NANA 「今日はあっちの勢いがすごかったのだ、藍ちゃんのぱわ〜にやられちゃったのだ」
空白いずみ 「確かに最近の藍たんの勢いは目を見張るものがあるですぅ。…でも、NANAたんとのタッグでこんな屈辱を味わった借りは返すです。次の大会! 藍たんを次のPPiDの挑戦者に指名するですぅ!」
NANA 「わ〜ぉ♪」
空白いずみ 「そこの記者、今すぐ藍たんのところに伝えに行け、ですぅ!」
記者 「え、お、俺ですか?」
空白いずみ 「早く行くですぅ(にっこり)」
記者 「は、はい…」
 無理やり使い走りにさせられた、哀れな記者が走りさる。
空白いずみ 「ふっふっふっ、藍たんに1コーラス歌えるだけの実力があるかどうか、見せてもらうですぅ…」
 …プロレスでの勝負、というより歌合戦という気がしないでもないが。
NANA 「むぅっ、いずみちゃんなんだか悪役みたいなのだ」
 …まったくである。

藤崎藍 「初めてのタッグに違和感があったって? でも、6人タッグでも組んだことがあるし、神奈はアタシよりも素質が高いしね。でも、格上の2人を相手に勝ったのはアタシと神奈とのタッグもアリってことかな?」
 一方、快勝して記者にコメントを出す藤崎。
 そこに、反対側の控え室に行っていた記者が駆け込んでくる。
記者 「あ、あの…、今、空白選手が、次の11・23横浜で、彼女が保有するPPiD選手権で藤崎選手と戦う、と…」
藤崎藍 「え? ちょ、ちょっと待って。アレってレスリング以外に歌を歌わなければ決着しないモノでしょ。う〜ん、歌よりも入場コスチュームに力を入れなければ。といってもコスチュームは高校時代の制服しかないし」
記者 「え? あ、あの、入場コスチュームよりも試合…」
藤崎藍 「なに?」
 思わずツッコミかけた記者に対して、睨みつける藤崎であった。

水瀬神奈 「藤崎先輩が、こちらの動きやすいようにいろいろ動いてくれたので、私も思いっきり動けたと思います。次にまたタッグでやらせてもらえる時も、これくらいばっちりと連携が出来ると嬉しいですね。」


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※試合後のコメントで、那智亮樹さん(NANAPL)、ノーズフライトさん(藤崎PL)、カシナートさん(水瀬PL)の協力をいただいています。
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