■11・23(祝)横浜赤レンガ倉庫(13:00)「Esquisse II」

■第6試合
九条清美/カーシャ・イワノヴナ vs 浜岡奈々緒/槇原美琴


カーシャ、浜岡と1年ぶりの再会!
新時代ジュニアトップウォーズとなるか?

 メインイベントで組まれたのは、1年前のQOJで躍進した若手ジュニア勢に、同じく1年前の新人王戦の優勝者・槇原を加えたタッグマッチ。
 いまや新生DIAのメインイベンターとして定着し、年末ビッグマッチでは蒼樹玲奈との「ボクっ娘・オレっ娘闘争」を勝手にぶちあげ(笑)、エースへの道を突き進む九条清美。
 そんな清美と、先月からフリーとなりDIAに上がっているカーシャのタッグは新鮮で魅力的である。
 しかしカーシャの場合、やはり2001年デビュー組として何度も戦ってきた浜岡との再会が見どころ。昨年のQOJでは予選、本選と浜岡に連敗しているだけに、ここは1年前の借りを返したいところだろう。
 一方の浜岡も、カーシャへの返り討ちはもちろん、再旗揚げ戦で作った清美への借りも残っている状態だ。
 そんな戦いの図式に、槇原がどれだけ割り込めるかも注目しておきたいところ。
 これは浜岡もそうなのだが、槇原も他団体の選手を相手にするとめっぽう光るタイプなのである。

 序盤、まずは清美とカーシャが意外にも息のあったところを披露。
 まずは槇原との攻防を、腕の取り合い、ボディスラムで制した清美に続き、カーシャが入るや槇原にエルボードロップ。
 槇原もなんとかカウンターのドロップキックで反撃し浜岡にタッチするが、ここで浜岡へのリベンジに燃えるカーシャが、空中殺法で浜岡を圧倒!
 さらに浜岡に反撃させないまま、深追いせず清美にタッチ。そして清美との合体ブレンバスターを決めるなど、ムダのないタッチワークで攻め込んでいく。

 続けて清美に今度は関節技で翻弄される浜岡。
 そんな浜岡をふたたび代わったカーシャと清美が捕らえてロープに振ったところで、ついに浜岡がまとめてふたりを吹き飛ばすダブルラリアート!
 そしてカーシャ、清美を連続フロントスープレックスで投げ飛ばす大暴れっぷりを見せつけ、どうにかピンチを脱出。
 最後はカーシャに必殺のアトミック・ジャーマン! 完璧に決まるが、ここは清美がカットして3カウントは逃れる。
 ここから槇原も得意のスピーディな動きで清美を翻弄し、どうにか盛り返したまま試合は10分を経過する。

 10分過ぎには、カーシャと槇原が目まぐるしい関節技の攻防を展開。
 最後はカーシャが飛びつき式膝十字で槇原を捕獲するが、これは槇原がなんとかロープに逃れる。
 ここでカーシャは清美にタッチ。
 ところが代わった清美が槇原を捕らえようとするや、うまくロープに振った槇原が、清美にひねりを入れたドロップキック!
 さらにコーナーへホイップするや、串刺し式ドロップキックを浴びせる。
 そして清美をコーナーにすえるや、自らもロープへ上がり、清美の腕を取って決めながら飛び上がりムーンサルト! 必殺のホーリー・クルスでなんと清美をマットに叩きつける!
 そのまま槇原が清美の腕を極めにかかる…が、ここは浜岡をかいくぐったカーシャがカット!
 それでも浜岡は、カーシャを場外へ放り出すや、槇原に指示。
 そして槇原が清美を羽交い絞めにするや、浜岡の浜岡臨界アッパーが襲い掛かる!
 …しかし、清美がかわして、見事に誤爆!
 モロに浜岡の一撃を受けた槇原が、マットに崩れ落ちる。
 ここで動揺した浜岡の背後から、場外からエプロンに上がったカーシャがスワンダイブ式のニードロップ!! 完璧な一撃に、浜岡は場外へ転がり落ちる。
 続けて、ダウンした槇原を清美が起こし、投げっぱなしジャーマンスープレックスから、必殺の腕がらみ!
 ここで槇原はタップし、試合終了。
 最後は浜岡の誤爆からきっちり攻め込んだ清美が、貫禄の勝利。今年最後の興行でメインを務める清美が、蒼樹戦へ向けて上々のアピールを見せつけた。


▼30分1本勝負


 

九条清美
カーシャ・イワノヴナ


14分44秒
腕がらみ

浜岡奈々緒
槇原美琴

 

■試合後
 試合後、拍手とともに勝ち名乗りを受けた清美とカーシャが笑顔で腕を振りながら退場。
 そしてようやく、ダメージを受けた浜岡と槇原が起き上がる。
 リングに戻った浜岡、マイクを取るやお詫び。
浜岡奈々緒 「え〜…、今日も負けちゃいました。本当にごめんなさい」
 明るいキャラクターで、素直に謝る浜岡。
 ところが、その浜岡に異議が入った。
槇原美琴 「異議あり、ですの!」
浜岡奈々緒 「え…?」
 コーナーを背に倒れこんでいた槇原が、起き上がるやマイクをつかんで浜岡に迫る。
槇原美琴 「1年前の奈々緒ねーさまは、もっと強かったし、貫禄にあふれていたですの! DIAを背負って立つ、QOJ女王としての貫禄に…!」
浜岡奈々緒 「う…」
 痛いところを突かれて、思わず黙り込んでしまう浜岡。
槇原美琴 「美琴は、1年前の、奈々緒ねーさまが見たいですの! …今の、今の奈々緒ねーさまには……縦ロールが、足りないですの!
 涙ながらに叫ぶ槇原。
浜岡奈々緒 「え…?」
 ぽかんとする会場と浜岡。しかし、槇原は真剣である。
槇原美琴 「奈々緒ねーさま、今すぐ、縦ロールにするですの。そうすれば、あの頃の、強い奈々緒ねーさまに戻れるですの…」
 なんだか怖い雰囲気で浜岡に迫る槇原。
浜岡奈々緒 「い、いや〜、それは、ちょっと…」
槇原美琴 「ちょっとも何もないですの! …わかったですの。それなら、美琴と試合してほしいですの。…それで、美琴にも負けるようでしたら、…そう、美琴が勝ったら、縦ロールにしてもらうですの!」
 おおおお、と妙な歓声が上がる会場。「縦ロール、縦ロール!」といった掛け声まであがる始末。
浜岡奈々緒 「え、ええ?」
槇原美琴 「12・17横浜、浜岡奈々緒vs槇原美琴、浜岡奈々緒負けたら即縦ロールマッチ、決定ですの!」
 いまだ困った様子の浜岡をよそに、おおおお! とノリのいい歓声とともに、決まってしまったシングルマッチ。
 果たして浜岡は、槇原に勝って縦ロールを逃れるのか?
 それとも敗れ、縦ロールに生まれ変わってしまうのか!?

■試合後のコメント
九条清美 「うん、カーシャちゃんがオレの事をバックアップしてくれたから安心して攻められたよ。」
九条清美 「次は12月17日! 待ってろよ〜蒼樹さん、オレっ娘が最強と言うことを証明するぜ。」
 と、意気込んでいた。

記者 「九条選手とのタッグ、以外に上手く機能していましたね」
カーシャ 「最初は私も心配していたんですが…NANAお姉さまが『清美ちゃんと紗枝ちゃんの関係はNANAとカーシャちゃんの関係といっしょだから、きっと上手くいくのだ♪』って。お姉さまの言うとおりになりました」
記者 「つまり姉妹タッグの妙、というやつですか?」
カーシャ 「…と、いうことにしておいてください(苦笑)」
記者 「なるほど…では浜岡選手対槇原選手の『縦ロール対決』ですが、縦ロールのカーシャ選手としては、もちろん槇原選手を応援ですか?」
カーシャ 「『縦ロール対決』といっても、実際は美琴ちゃんが浜岡さんに挑戦するわけですので、どちらかといえば美琴ちゃん側ですかね…縦ロール云々は無しとしても」
記者 「では最後に…今日の第1試合を受けて12・17横浜文体でロゼ&ニタ&アルミvsカーシャ&AQUA&アルコン戦が組まれるものと思われますが…」
カーシャ 「アルミちゃんを誘惑したうえに、『Aカッパーズ』よばわりとは…いいでしょう、受けて立ってあげますよ!」
記者 「(相当気にしてるのかな…)」
カーシャ 「あ、今ものすご〜く失礼なことを考えたでしょ?」
記者 「ま、まさか…(鋭いなぁ)」

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※試合後のコメントなどで秋山さん(清美PL)、那智亮樹さん(カーシャPL)の協力をいただいています。
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