■9・23 ディファ有明 「Restart!!」 〜D.I.A.再旗揚げ戦〜

■第7試合 〜メインイベント
浜岡奈々緒 vs 九条清美


新生DIA、エースをめぐる新ライバルストーリー、開幕!

 再旗揚げ戦のメインイベントにラインアップされたのは…浜岡奈々緒と、九条清美のシングルマッチ。
 先立って行われた記者会見で、空白が浜岡の言葉をさえぎり、「ずっとプロレスのリングに立ってなかったことを、いずみちゃんは納得してないです。そんなにプロレスは甘くないですぅ! …ここで発表するけど、メインは浜岡と清美ちゃんの一騎打ちです。そして、この試合は、浜岡に示しをつけるため…いや、きよみんをエースにするための試合ですぅ! DIAの誇りを見せるというなら、見せてみるがいいです!」と叫ぶシーンが映像で流れ、この試合の緊張感を高める。

 続けて、九条清美、そして浜岡奈々緒と順番に入場。
 女塾のリングやいずみの自主興行などにも上がっていた清美に対し、浜岡はじつに9ヶ月ぶりのリング。いくら解散前にはQOJとジュニア四冠とPPDのすべてを制覇していたとはいえ、さすがに楽には行かないだろう。

 試合序盤、やはり浜岡の動きに固さがあり、キレがない。
 対する清美はいつもと変わらず、腕を取って投げたり、さらに極めたり、とダイナミックかつ流麗な動きで攻め込んでいく。
 それでも5分過ぎくらいから、ようやく思い出してきたのか、浜岡らしいパワフルな動きが出始める。
 豪快なフロントスープレックスや、強烈なショルダーアタックに水車落としなど、動きを確かめるように自分の技を繰り出していく浜岡。
 しかし清美も、浜岡がペースに乗りかけると素早く切り返して関節技に持ち込む巧さを見せる。
 一進一退のなか、試合は10分を経過。

 10分過ぎ、ついに清美が得意の腕がらみで浜岡を捕獲。
 思わず悲鳴をあげた浜岡だが、ここは耐え抜き、苦しみながらもなんとかブレイク。
 腕を押さえる浜岡に、さらに清美が痛めた腕へとミドルキック!
 2発、3発と決まるキックに、浜岡が苦しそうな表情を浮かべる。
 しかし、これで浜岡がついに爆発。
 なんと、痛められた右腕で、強引な浜岡臨界アッパー!!
 強烈な一撃で、清美がひっくり返ってダウンする。
 さらに浜岡は、珍しくコーナーに登ってのダイビングショルダータックル!!
 清美を体ごとぶつかって吹き飛ばし、雄たけびをあげる。
 そして浜岡が、清美を引きずり起こして背後を取る。
 ついに、アトミック・ジャーマンか…!?
 …ところが、なんと清美はここで浜岡の腕を取るや切り返し、右腕にエルボーを打ち下ろしてから、脇固め!!
 またも出た腕殺しに浜岡が大きく悲鳴をあげる。
 締める清美、耐える浜岡で両者に声援が割れるなか、どうにか浜岡はロープへにじりより、ブレイクに成功。
 それでも、チャンスと見た清美はすぐさま浜岡をリング中央に引きずり出し、スタンディングの体勢からアームロックにとって、テイクダウン!
 またも繰り出された、万全の体勢での腕がらみ!!
 リング中央で決まった必殺技に、浜岡もさらに大きな悲鳴をあげる。
 そして大歓声がリングに届くなか、動けなくなった浜岡が、ついにタップ!!

 おたがいが持ち味を出した激戦を制したのは、清美の執念。今後の新しいDIAマットでは、間違いなく中心人物となりそうである。
 一方、長いブランクを経ていた浜岡。中盤以降はらしさは出ていたが、やはりそれほどプロレスは甘くないということか。復帰戦は黒星スタートとなってしまったが、逆に今後に期待を抱かせる内容ということも言えるだろう。
 考えてみれば、デビュー団体や経路はまったく違うが、ふたりはともに2001年デビュー組。この日から、新しいライバル関係の誕生…と言えるだろう。


▼30分1本勝負

九条清美

15分14秒 腕がらみ

浜岡奈々緒


■試合後

 試合後、浜岡がもう1回、と指を差し清美にアピールする。
 それを受けて、清美がマイクを取る。
九条清美 「いずみさんからこの試合を『きよみんをエースにするための試合」って聞いた時、正直感激したよ。だけど、今日の奈々緒さんは本調子じゃなかった。それにオレ自身もまだまだ未熟だから……強い奈々緒さんと試合して勝った時、本当にエースって名乗れると思う。それが一体いつになるか分からないけど……いずみさん! ファンのみんな! それまでは待って下さいっ! 今日はどうもありがとうございましたっ!」
 最後は、リング四方のファンに深々と頭を下げていた清美。
 続いて浜岡も、応援してくれたお客さんにごめん、と手をあわせて謝るポーズをしながら四方へ深々と礼をして退場していった。

■試合後のコメント

九条清美 「ようやくみんなが戻るべきところに戻ってきたような気がする……オレ、それが嬉しくって……それ以上言葉が出てこないや。ごめん!」
 そう言ってちょっぴり頭を下げて去っていった。

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※試合後のコメントなどで、秋山さん(清美PL)の協力をいただいています。
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